すする音、のどごし、香り。すべては1杯の猪口から。【蕎麦猪口大事典】

寒さが厳しくなる、これからの季節。カニやタラ、フグといった旬を迎える魅力的な食材が豊富で、ついつい食べ過ぎてしまいますよね。鍋やおでんなどの温かいものいいですが、実は『お蕎麦』も冬が一番おいしいと言われているんです。イメージしてください。ひと口のそばをとり、つゆに少しだけつけて、ここでストップ。右利きの方、左手には何が握られていますか?

400年のカルチャーがつまった碗に、現代のセンスもプラスして。

以前リノスタで紹介した波佐見焼ブランド『HASAMI』を展開する『有限会社マルヒロ』。この会社ではもうひとつ、和食器をメインに扱っている『BARBAR』も手がけています。2017年8月までは『馬場商店』という名前でしたが「枠にとらわれず、自由でかっこよく、ワクワクするものづくりがしたい!」という思いから刷新。陶磁器の産地、長崎県波佐見町から伝統とカルチャーが融合したプロダクトを次々と発信しています。

さて、それでは先ほどのつづきを。左手に握られているのは『蕎麦猪口(=そばちょこ)』という400年以上も前からある食器です。ネーミングから「そばつゆを入れる専用の碗」だと思われることも多いのですが、もともとはお祝いの席で出される膳の小鉢に使われていました。蕎麦を食べる時に用いられるようになったのは江戸時代に入って、庶民の間で蕎麦屋さんが大流行したのがきっかけだそうです。それから、さまざまな地域に広がり、文化や流行を取り入れながら、膨大な数の文様が生まれていきました。

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    イラストレーター・竹内俊太郎さんとのコラボレーションで、テーマは「ザ・ジャパン」。
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    デザインもさることながら、転写の技術に圧倒されます!
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    渋い色味は「これぞ和食器」と思わせてくれます。
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    外はシンプルでも中を覗くと……。
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    蕎麦猪口のサイズは意外と便利かも。

そして現代。ひとりの職人がすべてを行うわけではなく、それぞれの各工程のプロが集まってひとつのモノをつくる、この地特有の技法から、新たな蕎麦猪口が誕生しました。
『蕎麦猪口大事典』シリーズには23ものテーマがあり、シンプルでトラディショナルなデザインから、イラストレーターとコラボレーションしたユニークなものまでラインナップ。1テーマにつき1柄ではないので、その数は130種類近くにもなります。小さな器の中に職人技とカルチャーが詰め込まれていて、ひとつひとつを見比べているだけでも、まったく飽きがきません。ここで登場してるものはほんの一部だけなのです。

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    こんなポップなイラストも。
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    明治時代の銅版転写の風合いを再現したものまで!
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    蕎麦猪口で乾杯も!?

自宅でお蕎麦をすするときに味気のない茶碗ではなく、本格的な盃をつかってみてください。また、ちょっと凝った和食をつくったとき、もう1品、向付を並べてみるのもいいかもしれません。その時に、選ぶのは伝統的な柄? それともちょっぴりユーモアのある柄?? どちらにせよ、お家の食卓に1杯分の“粋”がプラスされることでしょう。

蕎麦猪口大事典

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私たちは、波佐見焼の産地が得意とする多様な技法を活かし、小さな器の中に職人の技とカルチャーをつめこんで、バラエティー豊かなそばちょこをお届けしています。

公式サイト:http://www.hasamiyaki.jp/

(価格・ラインナップは2017年11月現在のものです)

¥3,132(税込)

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