そういった背景の中で出来上がったのが、デニムソファ「Smith」シリーズ。細部までこだわり抜いて作られた宮地さんの自信作で、今では発注が止まらないほどの人気だといいます。

「このソファを作ったきっかけは主に２つ。１つ目は、他のメーカーで作られたデニムソファに出会ったことです。それがあまりいいなと思えなくて、『自分なら、この部分をこうする』っていうアイデアが溢れてきて。

そしてもう１つは、当時、アイアンを使ったカッコいいソファを作りたいと思っていたこと。鉄を作る鍛冶屋の職人さんは、デニムを着ているイメージもあって、相性の良さを感じましたね」

自分がやるなら、ここまでやる。それをカタチにするんだ。
まさにモノづくりに携わる職人の志が宮地さんの心に宿った瞬間です。

そうして宮地さんのデニムソファづくりは動き始めました。

「まずは岡山に足を運びました。やっぱり日本でデニムといえば、岡山ですよね。そこで藍染め体験をするなどしてデニムに関する知識を得て、また現地で起こっている新しい動きなどを学んだんです」

日本におけるデニムの聖地、岡山。そこで多くの職人と出会い、また現地の地場産業の中でたくさんの気づきがあったとのことです。

その経験が活かされたのか、Smithに使われる素材はすべて国産、そして工程のほとんどが手作り。家具屋としての誇りが込められていると同時に、ユーザーにも安心・安全を提供する結果となりました。