日々の暮らしに、家族の幸せに、色をつけて。【amycco.】

本サイトの人気コラム『BUNCHO SHOPPING CENTER ~文鳥ショッピングセンター~』を連載するamycco.さん。ともに暮らす文鳥ちゃん(←これが名前です!)とナイトキャップがトレードマークの旦那さん『あきぴょん』の2人と1羽がおくる生活を描いた四コマ漫画『文鳥ちゃん』は、2016年には書籍化されるなど、最近、急激に増えていると言われる文鳥フリークの中で、ちょっと崇められちゃうくらいの存在といってもいいでしょう。
特に何も起こらない。別段、昨日と変わらない。無意識の中で、それが続いていく……。そんな当たり前のような、でも奇跡のような、日常に転がる小さな幸せのかけらを丁寧に拾って紡ぎ出していく彼女の作品群は、見ているだけでも温かい気持ちにさせてくれます。

何気ない日常が、カラフルに色づいて。

amycco.さんのモノづくりは、まだまだ多岐にわたります。その1つが、文鳥のオリジナルグッズ制作。Tシャツやバッグ、文房具、iPhoneケースにマグカップ……と、文鳥をあしらったアイテムもたくさん手がけています。

「はじめは趣味としてつくっていたんですが、ある雑貨屋さんが声をかけてくださったんです

お仕事で意識するのは、とにかくオーダーしてもらった方に喜んでもらうこと。こういうイラストが欲しかった!って言われると、とても嬉しいですね。あと、やっぱり商品を手にとってくださる方が、愛着を持てるようなものを作りたい。その人がずっと可愛がってくれる、お気に入りにしてもらえればと思っています

  • 文鳥同士あつまって、恋バナでもしているのかな?

さらにもう1つ、amycco.さんの作家性と、ご家族の空気感を決定的に印象づけるワークスがあります。

「これは個人的な活動なのですが、あきぴょんの寝相のクロッキーをずっとしているんです。いま3年経っているので、このまま47年つづけて50周年の展示がしたいですね」

amycco.さんのインスタグラムで見ることができる寝ているあきぴょんのクロッキー集。ソファで、床で、お子さんと一緒に、また手を上にしたり、肘をついたままだったり、読んでいた本を胸のところに乗せたままだったり……。

ナイトキャップ姿のあきぴょんがただただ寝ているだけ。本当にただそれだけなのですが、得も言われぬ幸福感が流れていて、何枚でも見続けることができます。それにしても、あきぴょん。布団以外の場所で寝ていることが多いような……

「はい。眠すぎて、布団まで行けないみたい(

これは2~3分でまずサササっと描いてしまいます。じゃないと、あきぴょんが動いてしまうので。素早く描いて、後からゆっくり色を入れる感じですね」

  • 微妙な体のねじり加減が、なんか良い。
  • 取材中にもササッとペンを走らせてくれました!

取材の合間にも、我々のわがままに気軽に応じていただき、文鳥ちゃんとお子さんのイラストを描いてもらいました。

「文鳥ちゃんの絵は何度も描いているので、見ないで描くこともできますよ。でもこのイラスト自体を記号化したくないので、やっぱり見て描きたいんです。

それに頭の中のイメージを形にするより、見て描くと、今でも毎回発見がありますよ」

そう話して、ペンを片手に文鳥ちゃんを見つめる眼差しは、深い優しさに満ちたものでした。同じようにあきぴょんに、そして新しく産まれたお子さんにもとても優しい目を向けていることが容易に想像できます。

日常に色をつけて。そして幸せに色をつけて。

2人と1羽、さらに最近増えたもう1人に囲まれて、amycco.さんがペンを走らせれば、ありふれた1日がもっとカラフルにその輝きを増していきます。

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PHOTO by Genta Hisada

amycco.

イラストレーター。

雑誌や書籍、雑貨などを中心にイラストレーターとして活動中。毎日文鳥に怒られている。

『文鳥ちゃん』(洋泉社)発売中。

公式サイト

文鳥ちゃん

文鳥ちゃんは、羽のお手入れと恋に夢中な白文鳥の女の子。

人間の「あきぴょん&えみ夫妻」と一緒に楽しく暮らしています。

ところがある日、文鳥ちゃんはあきぴょんに恋をしてしまい……

あきぴょんをめぐる恋の三角関係の行方は……?

¥1,400円(税別)

WRITER'S VOICE

周りの人に、優しく接したくなるような、愛に溢れたイラスト。

文鳥ちゃんのこと、そしてあきぴょんのことを、くったくなく「大好きです!」と話していたのがとっても印象的なamycco.さん。取材中、時に入る天然モード(!?)も、とっても魅力的でした。
50年分のクロッキー展示会、素敵すぎますね。それはあきぴょんにとってだけではなく、その絵を見ている我々までも幸せな気分にさせるから、とっても不思議ですね。
お子さんが産まれたことで、今後の創作活動に、そして家族のバランスにどんな変化があるのかが楽しみです。

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