時代が変わっても、旅人に寄り添う【Train Hostel 北斗星】

技術の進歩とともに「旅の足」もどんどん進化している現代。その陰には、惜しまれつつも役割を終えたモノたちが多くあります。現役時代は旅の移動手段として活躍していた「寝台列車」。他の交通網の発達によって目にする機会も少なくなっていますが、中には新たなスタイルで復活をとげた列車もあるようです。

人気を物語る復活劇。

2015年8月23日の運行をもって引退したのが、当時「日本初の豪華寝台列車」と呼ばれた寝台特急列車『北斗星』です。東京と北海道を乗り換えなしで結ぶため、車内で過ごす時間はなんと片道16時間! 現在では同じ距離の移動が最短で4時間2分まで短縮されたことを考えると、その進歩には驚きを隠せません。

しかし、その長時間の拘束を多くの人がふまんだったかというとそうではないようです。1日の運行本数が1往復にまで減った2008年以降は、指定券を取ることすら難しくなるほどの人気を博していました。「移動も旅の一部」として、車内での時間も楽しみにしている人が多かったことがわかりますね。

そんな『北斗星』が、レールの上から活躍の場を移して復活を遂げたのが2016年末。列車としてではなく、宿泊施設として「北斗星を再現する」プロジェクトがスタートし、『Train Hostel 北斗星』が誕生したのです。現役時代と同じように多くの旅人たちをサポートするべく、再出発を果たしたということになります。

ただ形や見た目を再現しただけではありません。唯一無二の内装でつくり出された空間には鉄道ファンでなくても気分も盛り上げてくれるはずです。

旅の手段から拠点へ。

JR総武線快速「馬喰町駅」の4番出口に直結した『Train Hostel 北斗星』。
1階はフロントになっており、駅の案内板のようにつくられた看板が目をひきます。2階がラウンジと共有キッチンに、6階がシャワールームとランドリー、2〜5階がゲストルーム(宿泊エリア)になっています。部屋はドミトリーと半個室にそれぞれ男女混合と女性専用を用意。
そして、ここの最大の特徴ともいえるポイントは、いたるところに実車パーツが再利用されていること。

2段ベッドや半個室寝台の一部の装飾や設備、またラウンジでは食堂車で使用されていた椅子やテーブルが使われています。

友人とどっちが上に寝るかを決めたり、半個室の寝台でひとりの時間を満喫したり。ビジネスホテルに泊まれば、もっと広くて大きな部屋とベッドがあるでしょう。でも、この空間だからこそ味わえる旅の趣があるのです。

食事の提供がないので料理や飲み物は持ち込み。長期滞在の利用者も多いのでキッチンの利用も可能になっています。移動中の列車に乗っている気分でラウンジに集まって、ゆっくりと夜を過ごすのもいいかもしれませんね。

一度でも列車の時代にお世話になった人であれば、細部に散りばめられたパーツに懐かしさと当時の思い出が蘇ってくるでしょう。そして実際には乗ったことがない人でも、普通のホテルやゲストハウスでは叶わない、特別な時間を過ごせるはずです。旅の手段から旅の拠点として生まれ変わっても、『北斗星』は旅人を見守りつづけてくれています。

Train Hostel 北斗星

〒103-0002 東京都中央区日本橋馬喰町1-10-12
TEL:03-66611068

● お支払いはチェックイン時にお願い致します。
● フロントでのお支払いは現金のみとさせて頂きます。
● お子様(5歳〜中学生)のご宿泊は、保護者様ご同伴の場合のみ承っております。
● 高校生以上の方はお一人でもご宿泊頂けます。
● 全館禁煙となっております。
● 11名様以上でのご予約は、お問い合わせください。
● ご宿泊日の2日前以降にご予約をキャンセルされる場合は、キャンセル料を請求させていただきます。詳しくはお問い合わせください。

公式サイト:http://trainhostelhokutosei.com/

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