丸くて小さなお掃除屋さん【白いたわしシリーズ】

昔ながらの製法で現代的に生まれ変わった『白いたわしシリーズ』。ベーグルのような丸い形をしています。力がしっかりと入れられる手のひらサイズで、お掃除の効率も上がること間違いなし。真ん中が空洞なおかげで、風通しもよくなり乾きやすさもアップしています。素材は、用途にあわせて２種類の天然繊維を採用。ひとつは適度な硬さを維持する「パーム椰子（やし）」、そしてもう一つは柔らかで油に強い「サイザル麻」です。

一般的によく利用されるパームは、適度な硬さが特徴です。漆のようなデリケートな素材にはNGですが、隙間に汚れが溜まりやすいザルや下ろし金のような調理器具のお掃除は大得意。白いたわしシリーズのパーム商品は、パームの茶色い天然繊維を過酸化水素水で脱色した『ホワイトパーム』と呼ばれる素材で作られました。脱色前に比べると少しかためでハリのある質感が印象的です。

もう一方の真っ白な見た目のサイザル麻は、高い柔軟性と吸水性を持ち合わせ、身体を洗う『健康たわし』にもよく用いられています。皮膚に直接当てても大丈夫な柔らかさを活かし、洗い物を傷つけることなく落とすことができます。鉄製の調理器具はもちろん、デリケートなテフロン加工のフライパンにも最適です。

そもそも、亀の子束子のこと、どれくらい知っていますか？

初代社長の西尾正左衛門が、開発・販売をし、好評を得ていたシュロ製の「靴拭きマット」。思いがけず、不備が発生し、返品の山になってしまいます。そんな渦中に、妻の西尾やすが、マットの部材を取り出し、折り曲げて、障子の桟を洗っている姿を見て正左衛門がヒラメキます！　「これは、従来の藁や縄を束ねただけの洗浄具に、取って代わるに違いない」……。

こうして元祖『亀の子束子』が誕生することになったのです。古くは簡易に束ねるだけだった掃除道具が、中央に金具が入ることで繊維がほどける事なく使用できるようになったことが一つ目の前進。さらに持ちやすいサイズや耐久性のある素材選びなど現代の商品にも通じる開発を日々重ねられてきました。

今でも素材を厳選し、職人の手でひとつひとつ丁寧に作られた製品であることには変わりがありません。出来上がった後は、寸法・重量をはじめとした20項目以上の検査基準を満たしているかどうか、細かくチェックされてから出荷されます。

そんなひた向きな思いの末に出来上がった『白いたわしシリーズ』。ホワイトパームとサイザル麻を用途にあわせて用い、それぞれ大/小のサイズ展開で、合計４種類のラインナップを用意しています。

亀の子束子は110年前に東京都文京区で生まれました。その長い歴史を受け継いで誕生した『白いたわしシリーズ』。近代化した台所や調理器具に寄り添ったデザインは、古き良き時代から庶民と共にしてきた道具を見直すチャンスとなるはずです。少ない洗剤でキレイになる爽快感。一度試してみれば、環境に優しく安全な天然素材でここまでキッチンを清潔に保てることに驚かされるでしょう。