100年後も町とともに。横浜のためのフォント【濱明朝】

フォントには、 イメージを伝える力があります。たとえば、やわらかい感じ、フォーマルな感じなど。この文ももし明朝体で書かれていたら、また違う印象を受けるかもしれません。その効果を活かし、横浜をイメージしたフォントをつくるプロジェクトが進んでいます。

横浜らしさが感じられる明朝体

「濱明朝」という、その書体づくりが始まったのは2009年。開港150周年を機に、横浜が活気づいていた年です。

その頃、「都市フォントプロジェクト」という構想がありました。誰でも使える地域オリジナルのフォントをつくろう、そして、都市のイメージアップを図ろうというプロジェクトです。節目の年を迎えるのに合わせ、横浜でもプロジェクトが始まりました。

「都市フォントプロジェクト」には、ほかにもユニークな書体があります。名古屋には「金シャチフォント」、東京では「東京シティフォント」など。
方言や地域独自の習慣などのローカルトークは盛り上がりますが、都市フォントからも似たような一体感がうまれそうですね。

横浜といえば港ということで、「濱明朝」は、横の線は山下公園に係留されている氷川丸をモチーフに、縦の線は港に立ち並ぶ建築群をイメージしてつくられています。アルファベットでは、風ではためく旗や錨などをもとに、横浜らしさを演出しました。

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参照元:https://faavo.jp

「横浜=港」という連想は、シンプルで分かりやすいですが、横浜で生活する人にとっては、もっと多様な心象風景があるはずです。フォント制作にあたっては、実際に横浜に足を運んでフィールドワークしたり、そこに暮らす人々の声を集めたりして、横浜らしさについての理解を深め、表現にとりいれています。

港側から丘側まで、横浜の懐の大きさを反映したのがファミリー展開。同じ「濱明朝」でも24のバリエーションがあるのです。印刷物向けに「ヘッドライン」、「キャプション」、「テキスト」、そして、屋外で大きく使う用途を想定した「ディスプレイ」、この4つのカテゴリーそれぞれに太さのバリエーションが6つ用意されています。

「濱明朝」を手がける書体デザイナー、両見英世さんが目指すのは、横浜の町に溶け込む文字。ロンドンではエドワード・ジョンストンが100年前に地下鉄のためにデザインした書体が今でも、使われています。そんなふうに横浜の町とともに残っていくものにしていきたいと、一字一字デザインを続けています。

実はこの「濱明朝」、クラウドファンディングで資金を集め、8年経った今もまだ制作している超大作。今年6月にいよいよ販売開始になります。

文字探しの旅、してみる? 

ひらがな、カタカナ、漢字に数字と、とにかく膨大な量のフォント制作。販売間近ということで、もう準備ができている字も多数あります。一部は既に使われていて、見ることもできるんですよ。

地元企業とのコラボで開発したうちわ「浜風」には、表に「浜」、裏に「風」の字が使われています。こちらは赤レンガ倉庫(1号館赤レンガデポ)やマリンタワーショップで販売中(2017年3月時点)。港の見える丘公園では、大彿次郎記念館へ行ってみてください。屋外サインと料金表に「濱明朝」が使われています。このほか、地元の商店街の150周年記念ロゴなどにも使われ、「濱明朝」は新たな横浜のアイコンになりはじめている様子。

フォントに注目しながら歩くと、また横浜散歩が楽しくなりそうです。

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濱明朝

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横浜をイメージした書体

制作・販売元:タイププロジェクト株式会社
書体デザイン:両見英世

 

2017年6月より販売開始
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