vol.35 ゆく年くる年

気付けば12月も終わりつつある。ついこの間まで3月だったはずなのに。まだ何もしていないのに、もうすぐ「ゆく年くる年」が始まってしまう……!

3月ぐらいから、今はまだ待機期間……と思ったまま、待機期間が終わらないまま終わってしまったような1年。
6月にはずっとわが家のメンバーとして一緒に暮らしていた文鳥もいなくなってしまい、今まで当たり前にあったいろんなことがなくなってしまったように感じた1年。

何だか思うように行動できない1年だったけど、つまらない1年というわけではなかった。どちらかというと楽しかったかもしれない。
特別なことはあまりできなかったかもしれないけど、「あるもので楽しむ」ということは随分うまくなった気がする。

私たち夫婦はヨーロッパ旅行が好きで、その共通の趣味がきっかけで結婚したのだけれど、結婚当初は今よりもお金がなくて、でも旅行には行きたくて、大阪の便利なところに住みたかったのをやめて奈良に住めば家賃の差額分でヨーロッパに行ける、と思って奈良に住み始めた。
都会の半分近い家賃で広めのところに住めた。

今年に入っていろんなことが変わってしまい、ヨーロッパどころか友達のいる東京やおばあちゃんの住んでいる鹿児島に行くことさえ難しくなってしまった。
仕方がないので住んでいる街の中で散歩をして過ごすことが多かったのだけど、ひたすら同じ街の中で楽しいことを探しているうちに、最初は家賃が安いからという理由で住み始めたはずの街のことがとても好きになっていた。

まず、どこに行ってもゴミゴミしていないし、気分転換に出かけられるようなきれいな森や公園がたくさんあるし、地元を開拓したくて初めて行ってみた小さなお店たちは想像以上においしかったりオーナーさんがとてもいい人だったりといろんな発見があった。

仕事の予定もプライベートの予定もいくつも中止になってしまい思うようにならないことは多かったけれど、生きていればそれでいいや、今はできることだけをやろう、と肩の力が抜けた1年でもあった。

まだまだ先は見えなくて、早く安心したいなぁという気持ちでいっぱいだけど、小さないいことをたくさん集めていきたい。
来年は、心配ごとの少ない平和な年になるといいなぁ。

2012_1

amycco.さんの著書「文鳥ちゃん」

yabai

文鳥ちゃんは、羽のお手入れと恋に夢中な白文鳥の女の子。
人間の「あきぴょん&えみ夫妻」と一緒に楽しく暮らしています。
ところがある日、文鳥ちゃんはあきぴょんに恋をしてしまい……
あきぴょんをめぐる恋の三角関係の行方は……?
¥1,512(税込)

『文鳥ちゃん』

amycco.著
出版年月日 2016/4/19
ページ数 111p
定価 本体1,400円+税

amycco.

amycco.prof

イラストレーター。

雑誌や書籍、雑貨などを中心にイラストレーターとして活動中。毎日文鳥に怒られている。

『文鳥ちゃん』(洋泉社)発売中。

公式サイト:http://amycco.com/