秋が深まってきた。暑くも寒くもなくて、梨のおいしい、ちょうどいい秋が終わってしまった。

さびしいけれど、紅葉がきれいな季節で、色付いた木の葉を眺めるのは楽しい。

毎年この季節になると、一昨年まで住んでいた家の窓から鮮やかに紅葉したナンキンハゼの木が見えていた。
5階まで届くぐらい大きくて、赤と黄色とオレンジのハート型の葉っぱが窓いっぱいに広がって、その景色がとても好きで引っ越す前にその木から落ちた種を拾ってきた。

蒔いたその種から芽が出て大きくなり、2年近くたった今では50センチぐらいの木になった。前みたいに窓いっぱいに広がる紅葉ではないけれど、真っ赤な葉っぱがとてもきれいだ。

落葉樹たち、葉が散る前に鮮やかなオレンジやはちみつみたいな黄色になるの、かわいいな。

春になって花が咲き始めて世界がカラフルになる瞬間が一番好きだ。
この後また色彩の乏しい季節がやってくると思うとさびしいけれど、カラフルな季節のしめくくりに、ひときわ鮮やかに染まった葉っぱたちを眺められるのはなんだか素敵だ。
この世界のいいなと思う部分のひとつだなぁ。

2011_1

amycco.さんの著書「文鳥ちゃん」

yabai

文鳥ちゃんは、羽のお手入れと恋に夢中な白文鳥の女の子。
人間の「あきぴょん&えみ夫妻」と一緒に楽しく暮らしています。
ところがある日、文鳥ちゃんはあきぴょんに恋をしてしまい……
あきぴょんをめぐる恋の三角関係の行方は……?
¥1,512(税込)

『文鳥ちゃん』

amycco.著
出版年月日 2016/4/19
ページ数 111p
定価 本体1,400円+税

amycco.

amycco.prof

イラストレーター。

雑誌や書籍、雑貨などを中心にイラストレーターとして活動中。毎日文鳥に怒られている。

『文鳥ちゃん』(洋泉社)発売中。

公式サイト:http://amycco.com/