文鳥はきれい好きで、よく水浴びをしている。冬でも毎日。
水浴びを終えた後はパルルル……と羽を震わせ、一生懸命に乾かしている。羽は撥水性が高く、気付けばあっという間に乾いている。乾いた羽は、美しく整っていてつやつやとしている。
お風呂に入るのが億劫だ。お風呂に入ること自体は嫌じゃないけど、お風呂に入ってる間に夜遅くなってしまうのが嫌だから時間を止めて入りたいな……と思う。
たいていお風呂に入る時間帯には眠くなっていて、ぼんやりしてゆっくり入ってしまうから余計に寝るのが遅くなってしまう。
髪の毛もなかなか乾かない。
すぐに髪が乾くと評判の、いいドライヤーを使い始めたけれど、それなのになかなか乾かない。多分乾かすのがすごく下手なのだ。文鳥みたいにパルルル……と体を震わせればすぐきれいに乾くようになりたい。
全自動寝る準備機がほしい。全自動出かける準備機もほしいかも。その機械を使えば寝癖に悩まされることもなく、起きた瞬間文鳥のようにばっちりと身だしなみが整っている。
全自動寝る準備機があったらいいなぁと思う人は私以外にもいるだろうけど、全自動寝る準備機の登場を望む人は全員怠惰なので熱心な開発をする人がおらず、待っていてもきっといつまでも発売されないことだろう。
ほしい人が発明するしかない。私が発明するしか……。機械のことはよくわからない。何から勉強すればいいかな。壮大なプロジェクトだから多分人生が終わってしまうな。来世でがんばるか……。
