vol.13  リノスタ編集長からの依頼(一旦最終回)

はい。こんにちは! ファンク・ダ・ネオーンです。

某日、おしゃれな中目黒の川沿いを不安な表情で歩く男が一人。そう、僕です。

なぜなら……このリノスタの編集長から呼び出しをくらったからです。

これは……、さすがにメディアのカラーを無視していつも好き勝手に書いてるから、もしかして……クビかな……。さすがにエアコンのリモコンケースの回はやりすぎたか……。このコラムも打ち切りかな……。

そんな不安を抱え歩いていると打ち合わせ場所にたどり着いちゃいました。

さ、さて、いくか……。

覚悟を決めインターホンを連打。迷惑ですね。

……しかし、いざ編集長との打ち合わせは蓋を空けてみると、個人的なレザー物の依頼でした。

なんだ、心配して損したじゃないか。杞憂。杞憂 of Kill You。
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ファンク「えーと依頼は……名刺入れとノートパソコンとクリアファイルがすっぽりとキレイに収まるものをご希望とのことで」

編集長「せやねん、カバンの中でクリアファイルとノートパソコンがぐちゃぐちゃになるからキレイにまとめたいねん。あと、新しいカバンもほしいねん」
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ファンク「うーん、どういった感じにする? 好みの革の色とかある??」

という具合に好みや必要な機能などをすり合わせます。
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編集長「でな、ここがこうなって、こうなって、ほんでこうなってからのドーンや!! 分かるやろ? なっ??」
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ファンク「……あんま何言ってるかわかんねーな。」

何はともあれまずは名刺入れから制作

ともかく編集長からの依頼は3点。

①名刺入れ
②ノートパソコン&クリアファイルケース
③カバン

③のカバンはちょっと制作に時間がかかる、かつ僕の今の技術が満ちていないので後回しにしてもらい、今回は名刺入れとノートパソコン&クリアファイルケースを作ります。
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いつものようにあーでもない、こーでもないとノートにアイデアを考えてます。

編集長の好みを考えると……うん。こうだな。

よし、デザインが決まりました。
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さっそく型紙を作成。
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型紙通りに革を断裁して愛しのトコノールちゃんを床面へ塗り伸ばします。
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今回のためにコラボの刻印を作成したんですよ。

編集長はconsciousというサイトもやっていまして。
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さて、名刺入れを進めましょう。
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これが名刺入れのパーツ。これは接着する前に両面テープで仮止めをし、穴を空けておきます。
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あとはもう一回接着してひたすらサクサクと縫っていくのみ。

そして縫い終わり!

完成したので念のため名刺サイズに切った用紙を入れてみると……。
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ふわああー! またやってしまったー!!

分かりますかね。この失敗。
このサイズでマチを中に折るタイプにするとポケットの真ん中には名刺を入れることができない!

うう、せっかく完成したのに。最初に気づけよ! 俺!!

作り直しです。
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という訳で再度革を断裁して用意します。ベースは変えていませんが、今度はマチがないタイプに改良。
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これも先に穴を空けておきます。
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これらを組み合わせて縫っていくと……
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はい、ドーン! こうなります!! 床面の模様はあえて生かしました。
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左が前回失敗したもの。右がマチ部分の改良版です。

こうすれば綺麗に名刺が収まりますね。勢いでポケットも1つ増やしちゃいました。
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完成品です。

渋い! 良くなくなくないですか。これ。ん? どっちだ??

よし、これで名刺入れは完成です。

続いてノートパソコン&ファイルケースを作ります!

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今回はちょっとデザインに頭を悩ましました。

試行錯誤。試して行って錯乱して最終的に誤る。いや、ダメ! 誤っとるやんけ!!

最初は蓋で閉じるような大きい封筒タイプにしようかと思ったのですが、使いやすさを考えると蓋が無い方が使いやすいはず。
とはいえ、クリアファイルの押さえがないとまとまりが悪い。

結果、決めたデザインだけ見るとシンプルなんですけどね。
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まずはサイズ感を確かめるため、実際のサイズで仮のノートパソコンを作りました。

OSはSierraです。
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まずは床革でサンプルを作りますよ。

いきなり本番をやって失敗するとサイズが大きいだけにちょっとダメージがでかいですから。精神的にも革の廃棄的にも。

ちなみに床革は革を漉いた時に出る部分のことです。
例えば5mmの厚さの革を2mmに漉いた時、3mmの余分な革がでますよね。それが床革です。

両面がザラザラの床面となるので基本的には製品づくりには使わなく、それこそ不要であれば捨てる部分。

しかし、サンプル制作などにピッタリなので、革屋さんでも売っているんです。
紙でサンプルを作るより実際に革でサンプルを作る方が感触とか厚みのサイズ感とかが掴みやすいので。

さて、その床革を断裁してノートパソコンを合わせてみます。
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うがー! 厚みも考慮したつもりだったんですが幅が足りなかったようです。

試作で良かったー。初めて作る物には往々にこういうことがあるので、試作はやはり大事ですね。

さあ、サイズを改良して本番の革で挑みます。
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やっぱりデカイな……。
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切った革に軽くノートパソコンをあててみます。よし、今度はバッチリ。
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床面を綺麗にします。面積があるのでトコノールを塗るのもちょっと大変です。
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コラボタグも作りました。赤茶色にイエローで。いい色合いですね。
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縫い穴を空けて、
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縫う準備。

今回、両サイドは負荷がかかるはずなので丈夫な太めの糸を選びました。僕は普段あまり使わない太さの糸ですね。
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さて、ここで両サイドを縫う前に押さえを先に作っておきましょう。

これは革を両面に貼ってコバを綺麗に磨いています。ボタンが二つあるのはクリアファイルの厚みによってボタン位置を調整できるようにするためですね。
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ケースに縫い合わせていきます。
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タグも縫いつけて。
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両サイドを縫っていきます。ノートパソコンとクリアファイルを入れるとこんな感じのイメージです。
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縫い終わった後はコバを磨いて……、磨いて……、磨いて……
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磨いてえええええーーー!!!!

摩擦で指をやけどしました。熱くなりすぎると指も熱くなるのでご注意を。
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やっと完成!

ふう。大きい物はやはり大変。しかしいい出来! 自分で言うのも何ですが!!
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ノートパソコンも問題なくスポッと入ります。クリアファイルも多くても少なくてもバッチリ収納!
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うん。ニコラスケイジ似の編集長にお似合いの渋い二品が完成しましたよ。

では、納品!

都内某所のカフェで。ちょうど写真の撮りやすいアウトドア席が空いていました。
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早速できた物を見せます。
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まずは名刺入れから。意識した訳ではないのですが名刺交換と全く同じ渡し方ですね。
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編集長「お、おー!」
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さっそく自分の名刺を入れてみる編集長。
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「ええやん、ええやんー!」

よかった。気に入ってくれたようです。
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続いてクリアファイルケースも。
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「このクリアファイルを、がさっとこう入れて……」
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「ノートパソコンも、ふぁさっと入れて……」
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「めっちゃええやん!」

なんかピカーっとしてますね。ビバ! ええ顔!!
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ファンク「ここは負荷がかかるから糸を太くしててだな……」

編集長「ほんほんほーん。なるほどなー。そんな苦労があったんやな」
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編集長「これ、このままでもかっこ良く持ち運べるやん!ほら」

ファンク「めっちゃ気に入ってるやーん」

あー、ほんと良かった。喜んでくれましたー!
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最後はふたりで。やはり作った物が喜んでもらえると制作冥利に尽きますね。うん。

今回は自分でも素敵な物が出来たと自負していますよ!


さて、長らくやってきましたこのコラム。一旦ここで休止とさせていただきます。

あっ、決してクビになったわけではないですからね! 冒頭で振りみたいになっていますが。
充電して忘れた頃にまた再開します! 多分!!

ではまたどこかで会いましょう! アデュー!!

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ファンク・ダ・ネオーン

profileneo

普段は普通のサラリーマン。
あるとき独学でレザークラフトを始め見事にはまる。

以来、頼まれた物など失敗や試行錯誤を繰り返し作り続けている。

今欲しい物はリアルに革漉き機とミシンだが、部屋に置く場所が多分ない。

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