vol.09  兄のキーケースをこっそりリペア

はいっ、こんにちは。FDN(ファンク・ダ・ネオーン)です。

これを書いている今、僕の狭い部屋に兄が転がりこんでいるのですよ。

仕事柄、毎年この時期は長い休みが取れるらしい。

その間、僕の家を拠点にして普段行けない関東の山へ行ったり、マラソン大会に出たりと東京ライフを楽しんでいるようです。

今でこそこんな、ひとつ屋根の下で同じ時間をすごしているけど、実はこの兄と仲良くなったのは大人になってからなんですね。

なんせ中学や高校あたりの思春期の時なんか、ほとんど会話らしい会話をした記憶がないですから。

それからまあ一応大人になって、気づくとなんとなく話すようになっていて。

なので今、こんなに普通の感じになっているのが正直、不思議ではありますが、「まあ男兄弟なんてそんなもんかな」みたいな気持ちもあります。

使い込まれたキーケース

そんな兄が来て何日か経ったある日。

朝から兄はテントを担いで山にいっているので、今夜は久しぶりにひとり。

仕事から帰ると、テーブルの上に無造作に置かれた兄のキーケースが目に入った。
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「んん? これ確か……」

僕がレザークラフトを始めたばっかりの時に作ったものだ。7年くらい前……?

思い出した! これ兄にあげたんだった!!

いや〜、懐かしい〜。サイズの割にボタンがでかすぎ!
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……ずっと使ってくれてたんか。

正直、僕はこのキーケースをあげた事すら忘れていたのに。
さすがにちょっとこみ上げてくるものがありますね。

俺のアイスコーヒーを勝手に飲んだことにムカついてごめん

しかしこのキーケース、いい色に育ってるな〜。

革には「経年変化」という言葉があり使い込むと、どんどん味がでてくるのです。
元は明るい肌色の革だったのが、こうして飴色に変わっていく。
「経年劣化」でなく「経年変化」。いい言葉。

しかし、さすがに糸はすり切れてほとんど抜けているな。
よし! 兄がいないうちに糸を縫い直してビックリさせちゃいましょう!! 

ってことで修復開始

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まずは、残っている糸を外していきます。
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針を使うとほどきやすいのです。

糸を綺麗に取り外したら、
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新しい糸で縫い直していきます。
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よし、オッケーかな。
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修復完了! これでまた何年も使えるはずです。
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縫い直したキーケースを散らかったテーブルに元通りに置いておきます。

さて、びっくりするかな〜。

……二日後。

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まさかのスルーでした。こんなに目に入りやすいところに置いてたのに……。

キーケース透明か! OH!! 透明人間か!!!!

東京にいる間はキーケースは持ち歩かないこともあってか、全く気づくそぶりがないな、奴は。

しかし、自らリペアした事を言うほどかっこわるいことはないでしょう!

……そういえば。
「明日からまた、泊まりがけで山に行く」って言ってたな。

よし、こうなったら何が何でも気づかせてやるぜ!

さらにリペア!

翌日。

まんまと兄は山へ行ったので、ここぞとばかりにやり直しです。
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せっかく縫った糸ですが、ほぐして抜いていきます。
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次はこの糸を使いますよ。
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さくさくと縫って……。
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こっそり焼き印も入れちゃいましょう。
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できました! これはさすがに気づくでしょー!!

ところで、この糸を使うとなんかアレみたいなイメージじゃないですか?

ほらあれ、なんだっけ、ハイジの国の民族衣装!

はー、すっきり。
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さて、カオスになっているテーブルに戻しておきます。

後は帰ってくるのを待つばかり。

今度はさすがに気づいてくれた!

さて、兄が山から帰ってきました。

兄「あれっ、これなんかした?」
FDN「やっと気づいたか」
兄「おー……、ありがとう」
FDN「可愛くなったじゃろ♪」
兄「お、おう」(←多分ちょっと照れている)
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兄が変に照れたせいで妙な空気になっていますが、無事に作戦は成功したようです。よかったよかった。

しかし、あげたのを忘れるくらい長く使ってくれていて嬉しかったですね。「これは綺麗にせねば!」って本当に思いましたもん。

兄弟のあり方や自分自身も「経年劣化」ではなく「経年変化」でありたいものですね。

綺麗にまとまったところで今回はこれまで!

ではまた次回に!!

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ファンク・ダ・ネオーン

profileneo

普段は普通のサラリーマン。
あるとき独学でレザークラフトを始め見事にはまる。

以来、頼まれた物など失敗や試行錯誤を繰り返し作り続けている。

今欲しい物はリアルに革漉き機とミシンだが、部屋に置く場所が多分ない。

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